Garden Column Gate & Approach

玄関アプローチとは?
その役割と工事の費用相場をご紹介

外構工事の依頼をする場合には欠かせない場所でもある玄関アプローチ。
今回は外構デザインを考える上で重要な部分である「玄関アプローチ」についてお伝えしていきます。

こんにちは!愛知県安城市、刈谷市、知立市を中心に三河地域の外構・エクステリアの設計および施工を行っている株式会社ルボワです。ルボワについての詳しいご案内は、ぜひこちらをご覧ください。

以前、外構を検討するうえで一番初めに考えるのは駐車場だとお伝えしました。(参考:「カーポートの価格ってどのくらい?車を守る屋根の重要性」)

そして駐車場の次に考えるのは、敷地の外と玄関までを結ぶ「アプローチ」です。実際、アプローチ工事だけを考えることはあまり多くはないかもしれませんが、外構工事の依頼をする場合には欠かせない場所でもあります。そこで、今回は外構デザインを考える上で重要な部分である「玄関アプローチ」についてお伝えしていきます。

目次

  1. アプローチとは?
  2. アプローチに使われるさまざまな床材
  3. アプローチのもつ機能
  4. 費用相場と注意点
  5. 今回のまとめ

アプローチとは?

そもそもアプローチとは、「道路や門から、建物および玄関口までの通路やそこにいたるまでの空間」を指します。つまり「玄関までの道のり」です。この道のりは家(建物)の外にあるため、玄関とつながっていても「外構」の分野になります。

また、それぞれの土地や建物の形状、建物との距離などによってさまざまなアプローチがあります。一般的に外構工事を行う前は、玄関ポーチ(玄関の入り口前)から先は土や砂利のままになっています。もちろん、そのままでも通行は出来ますし、基本的に何か問題があるわけではありません。しかし、やはり土のままだと雨の日はぬかるんだり、砂利の上で転んでしまったりしたら危険ですし、不便だと思います。

では反対に、危険性もなく便利で快適なアプローチとはどのようなものなのでしょうか。まずはどのような素材が用いられているかをご紹介していきます。

アプローチに使われるさまざまな床材

天然石

天然石のアプローチ
国内外に様々な種類があります。形は四角や乱形(大きさや形状がふぞろいのもの)などがあり、表情豊かなアプローチにできる素材です。天然の素材のため、和洋どちらのテイストにも合い、自然な風合いが感じられます。国内外に様々な種類があります。

タイル

タイルのアプローチ
正方形や長方形など四角に成形されたものがほとんどで、ベージュやグレーなどの使いやすい色味が一般的に多く使われています。しかしながら、質感や色味は多くの種類があり、組み合わせることで多様な雰囲気を味わえます。

レンガ

レンガのアプローチ
洋風のテイストによく合います。使うほどに味わい深くなっていくので、その変化も楽しみながら過ごすことが出来ます。

枕木

枕木
木目が優しい雰囲気を醸し出し、ナチュラルテイストをはじめ和洋どちらにも取り入れられます。天然木と人工木があり、好みの風合いや使用される場所などによって適したものを選べます。もちろん植物との相性も良いため、緑を多く取り入れたデザインのアクセントにも最適です。

コンクリート

コンクリート
アプローチは駐車場と近接していることが多いため、その延長としてコンクリートを打設することもあります。誰もが歩きやすい場所を確保できるのが利点ですが、砂利を表面上に出す「洗い出し仕上げ」や、箒で掃いたような模様をつける「刷毛引き仕上げ」などにすると、快適かつお洒落に仕上がるのでおすすめです。

このように形状も素材も異なる様々な材料が使われており、組み合わせ次第で多種多様なアプローチをつくることができます。もちろん、それぞれの材料には特性があり、メンテナンスの頻度の差や、素材によっては独特な匂いや薬害なども考えられますので、将来のこともしっかり考えて選ぶと良いでしょう。

玄関アプローチの持つ機能

見た目の良さ、印象(デザイン性、おしゃれさ)が良くなる機能

玄関は住まいの顔としてたくさんの人を迎えます。例えば会社にとっては受付係がその会社の印象を左右するように、玄関アプローチのデザインは住まいそのものの雰囲気に大きく関わってきます。そのため、住まい全体の雰囲気を壊さないようにすることが大事であり、逆に玄関まわりを少し変えるだけでも印象が大きく変わります。訪れた人に「この家なんだかお洒落だな、雰囲気がいいな」と思ってもらうには、最初に目に入ってくるアプローチ空間がとても重要になります。

プライバシー保護、防犯対策機能

玄関は往来がある分、人目につきやすく、プライバシーが気になる場所でもあります。たとえば、玄関から道路へ直線的なアプローチが続いていると、扉を開けたときに家の中が丸見えになってしまいますし、防犯的にも侵入することに躊躇させないオープンな設計に見えてしまいます。そのため、アプローチを湾曲させたり、門壁や樹木を設置したりすることにより、玄関というプライベート空間から目をそらすことができ、他人の敷地に入るという緊張感を少しだけ意識させることができます。

バリアフリー機能

住まいにはお子様からご高齢の方まで幅広い年齢層の人が生活します。そのため、住み始めた時だけではなく将来の暮らしも考慮してデザインすることがおすすめです。例えば、道路から建物までに高低差のある土地だった場合、アプローチを直線的につくるのではなく曲がった通路にすれば、その傾斜度は小さくなり、体への負担も減ります。また、階段の高さを低く設定することや、スロープを設けたり、手すりを取りつけたりすればお子様からご高齢の方まで長く安心して生活できる助けになります。たくさんの人が行き来する場所だからこそ、すべての人が支障なく生活できるように設計する必要があります。

これらの機能を設けることは、これから住み始める住宅にももちろんですが、現在住まわれているご自宅のリガーデン(庭を新しくする、リフォームすること)にもおすすめです。もしかすると、生活をしていく上でライフスタイルや環境が急に変わることもあるかもしれません。そういったタイミングで玄関アプローチを一度見直してみることにより、今までより一層暮らしやすい住まいをデザインすることもできるのです。

工事の費用相場とデザインの注意点

ここまでで、玄関アプローチがどういうものなのかを解説してきました。続いて、実際に工事を行う際の平均的にかかる費用とデザインについて気を付けていただきたい点についてお伝えします。

アプローチ施工例
費用相場について

例えば、道路から建物までのアプローチ(幅1m×長さ5mと仮定します)にコンクリートや砂利などを敷設した場合だと、およそ10万円が目安となります。そこにタイルや天然石を敷くとなると、さらに10万円ほどの工事費が加算されます。

もちろん、使用する材料などによって大きく異なりますが、平均的な工事費として10~20万円ほどが相場となっています。しかし、これはあくまで舗装にかかる費用ですので、それ以外に門周りのデザインとして門壁や植栽などを取り入れることをお考えであれば、さらに追加で20万円ほどは予算に入れておくと良いでしょう。

デザインの注意点

次に、デザインの段階において重要視していただきたい点としては、「暮らしの快適さ」です。先述したアプローチの持つ機能の一つに「見た目の良さ(第一印象)」があるとご紹介しましたが、あまりにも見た目ばかりを重視してしまうと、実際には使いづらかったり、素材や商品を十分に生かしきれなかったりと、せっかくデザインした空間なのにデメリットが生まれてしまいます。私たちがデザインをする場合、「誰がどのように使う場所なのか」「動線は自然に確保されているか」「全体の雰囲気に合っているか」など複数の要素を同時に考えます。外構やお庭は暮らしの中にあるものですので、アート作品のように飾って見るだけではなく、そこで生活をする人のことを第一に思いやったデザインが最も大切です。

今回のまとめ

今回は「住まいの顔」となる玄関アプローチについてお伝えさせていただきました。人々を迎え入れる入り口として、見た目も、全体の雰囲気との相性も良くなければいけない一方で、誰でも使いやすいように機能的でもなければいけないため、デザインをする際にはより一層工夫が必要な場所と言えます。そして、外構全体からすれば面積は大きくないのですが、その役割は非常に重要で、思っていたよりも予算を割くべきポイントでもあるということを知っていただけたのではないでしょうか。決して安くはない買い物ですが、長く生活をする場所の一部としてきちんと手を掛ければ掛けた分だけ、きっとこの先も飽きのこない素敵な住まいになるはずです

今回お伝えした玄関アプローチのことだけではなく、外構やお庭に関することでお悩みごとがございましたら、どうぞお気軽にお問合せ・ご相談ください。

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