真夏のお庭で日陰大作戦
シェードガーデンを実現しましょう(後編)
続いてご紹介するのは、フェンスでつくる日陰です 。
※こちらのコラムは(後編)です。はじめのページ(前編)からご覧ください。
スクリーンでつくる日陰の通路
続いてご紹介するのは、フェンスでつくる日陰です 。
(例5)YKKap リレーリア
このような背の高いフェンスのことを、外構業界では「スクリーンフェンス」と呼びます。通常フェンスといえば、ブロックの上に立っている状態をイメージしますが、スクリーンフェンスは背が高い分柱が太く、支えとなる基礎も大きさが必要となるため、地面に直接立てて施工をします。
一見日差しを遮ることは不可能に見えるその見た目ですが、影をつくるには十分です。お庭の正面や通路との仕切りに配置することで、横に伸びる影が程よい涼しさを演出してくれます。目隠し効果も高いので、周りが開けた環境にお庭があるお宅にはとてもおすすめです 。
(例6)タカショー エバーバンブーセット
和風の庭園では、ぐっと味のある竹垣風のフェンスがおすすめです。同じく目隠しとしての役割が高く、植物との相性も抜群です 。
緑でつくる日陰のお庭
最後にご紹介するのは、木々で自然の日陰をつくるお庭です。
お庭を考えるとき、手入れが大変そう、必要性を感じないといった理由で樹木を植えないご家族がたくさんおられます。しかし、本当に暮らしやすいお庭にしたいのならばぜひ1本、2本からでも植えることを考えてみてください。一見意味のない樹木は、夏場必ずと言ってよいほど活躍します。
(例7)木漏れ日の指すお庭
樹木のつくる日陰は、塀や屋根でつくる場合とは違って完全な影ではありません。枝や葉の隙間から光が漏れ出る優しい影です。より自然風景に近く、温かみを残した日陰がつくれるのは樹木ならではの特徴です。日陰は欲しいけれど暗くなりすぎるのは嫌というかたにおすすめです 。
よく勘違いしてしまうところで、年中緑の茂る「常緑樹」が、日陰をつくる樹木として最適なのではという考えがあります。確かに落葉樹と比べて常緑樹は密度高くより適していそうに思えます。しかし、夏場の日陰づくりを兼ねて植えるのであれば「落葉樹」のほうが実は優れているのです。なぜなら、夏に日陰をつくって涼みたいその場所は、冬には暖かい陽の当たる空間でありたいからです。それが実現できるのが「落葉樹」です。落葉樹は、夏は葉が密になり適度な日除けになってくれて、冬は葉が落ち光を通すので、まさに理想の日除けなのです。
樹木も生き物なので、もちろん取り入れたら水やりや剪定といった手間は必ず発生します。しかし、風が吹けばそよそよと揺れて、四季が移るときれいな花を咲かせる、これほど目を楽しませて癒しを与えてくれるシェードは他にはありません。生き物だからと敬遠してしまわずに、自分だけの心地よい空間をつくるためにぜひ緑を取り入れてみてはいかがでしょうか。
今回のまとめ
せっかく付けたウッドデッキを真夏も活躍させるなら、影をつくって表面温度を下げることが必須となります 。
「シェードガーデン」とは、日陰のあるお庭を指します。夏は涼しげで冬は暖かい、それが1年中外を満喫できる理想のお庭です。
お庭に日陰をつくるには、屋根でつくる、スクリーンでつくる、緑でつくるといった方法があります。
今回紹介したものはすべて、日陰をつくる目的のみでなく、使い勝手や防犯、景観など多様な機能性を兼ね備えています。お庭に過ごしやすさを1つプラスするだけで訪れる生活の変化をぜひ楽しんでみてください。我が家にシェードガーデンを取り入れるならどんなスタイルがよいのだろう?迷ったかたはいつでもご相談ください。